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中小企業診断士が通信制高校教師へ@埼玉

中小企業診断士が通信制高校教師へ@埼玉

◆NEW◆新米コンサルタント奮闘中!!

『中小企業診断士は独学でなれる』

新米コンサルタント奮闘中!! 新米コンサルタント奮闘中!!
―中小企業診断士宮本君のコンサルティング実践記
1.新米コンサルタント奮闘中
2.本を書く
3.これで私も執筆者?
4.新米コンサルタント 第一章から
5.新米コンサルタント 第二章から
6.新米コンサルタント 第三章から
7.新米コンサルタント 第四章から
8.新米コンサルタント 第五章 新規事業の開拓
9.新米コンサルタント 第六章 ISOの認証
10.新米コンサルタント 第七章 組織作り
11.新米コンサルタント 第八章から 資金繰り
12.新米コンサルタント 第九章から 人材開発
13.新米コンサルタント エピローグから どんな本にするか



1.新米コンサルタント奮闘中
●新米コンサルタント奮闘中
企業内診断士が中心となって、独立した先輩診断士の方々に助けていただきながら、診断士受験、及びその後学んだことを本にまとめることができました。目標は「コンサルタントが頭の中で考えていることが見える本」でした。診断士の方や受験生の方、コンサルタントに興味のある方には、面白い本になったのではないかと思います。

●資格の活用
この本の出発点は、診断士としてなにかしたい、というものです。診断士の資格を取得しても、企業に勤務しているとなかなか活用の場面がない、ということがよくいわれます。じゃ、企業内診断士として何がやりたいのか、となると気持ちはあっても、なかなか具体的には・・・、というのが実情でした。

●やりたいこと
転機は、2003年2月8日に、先輩診断士(私の実習の指導教官です)から声をかけていただいたことです。企業内診断士が中心となって、何か新しいことをしてみないか、ということになりました。やりたいこととして出てきたのは、コンサルタントがしてみたい(ただし一人では無理)、社長の話を聞きたい、本を書きたい、講演会や新しいセミナーの実施・・・などなどでした。

●チームコンサルタント
会社に勤務しながらできること、という前提でまとまった案は、「社長(経営者)を呼んで話を聞き、自分たちで経営課題の解決方法をまとめ提案する」というものでした。その上で、その内容をまとめて出版しよう、ということになりました。

●スマイル診断士会
名前は、スマイル診断士会としました。スマイルとは、楽しくやろう、という意思表示と、経営を革新しよう(という意気込み)をこめた、経営革新アソシエイツ(Strategic Managememt Associates Innovative for Leaders)のSMILEです。

●スタート
スマイル診断士会としての第1回は、セミナーベンダーの方を招いた2003年3月でした。


2.本を書く
●どんな本にするか
成功事例の本ではなく、コンサルタントがどんなことを考えているのか、というプロセスが見える本にしたい、と考えました。また、読みやすいストーリー形式の読み物にすることにしました。

●主人公
主人公を、新米コンサルタント(宮本君)として、先輩・長老コンサルタントの教えを受けながら、企業に提案していく、というストーリーとしました。新米コンサルタントが自分では解決できない問題にぶつかり、先輩コンサルタントの考え方を学び、それをまとめていく流れにすることで、提案にいたるプロセスを見てもらおう、ということです。
本では各章とも、いろいろな先輩方にアドバイスをもらっていますが、出版後、「人に頼りすぎ」とのコメントもいただきました。

●本の構成
本の組み立ては、主人公の受験時代か、独立時点のエピソードをプロローグとして挿入し、インタビューした事例を本編とすることにしました。先輩・長老コンサルタントは、各章の執筆者がストーリー展開に応じて設定することにしました。

●本のタイトル
本の内容から、タイトル案として『 新米コンサルタント 奮闘中!! ~中小企業診断士 宮本君の奮闘記~』を考えました。最終的に、多少、変わることになりましたが。

●スケジュール
本の内容の打ち合わせが、2003年末から2004年の始めで、各自の原稿アップが2004年4月18日となりました。



3.これで私も執筆者?
●宮本君のプロフィール
物語風の本を分担執筆すると、整合性が取れなくなる可能性があります。イメージを具体的にするために、今回は、主人公「宮本君」のプロフィールを、メンバーのひとりをモデルにすることにしました。細かい部分は、各自が決めることにしましたが、基本的に自分の前の文章と食い違わないようにすることにしました。

●担当部分
各自の担当企業の課題と、提案する内容はすでにあるので、それを物語に展開していくことになります。どういうきっかけで新米コンサルタントに仕事の依頼が来るか、実際に提案した内容のなかからどの提案を選ぶか、新米コンサルタントが先輩から教えてもらうポイントを何にするか、など考えることはたくさんありました。

●原稿が出来上がって
原稿をみて、面白いものになったと思いました(自画自賛ですが・・)。各章ごとに個性はあるものの、ほぼ文章のタッチもそろっていて、前後の矛盾も(それほどは)なく、出来上がったと思います。インタビュー、提案の当事者なので、思い入れがあることはもちろんですが、その分を割り引いても、診断士や診断士を目指している方には、「面白い」といってもらえる本になったと思います。

●タイトル
細かい部分ですが、メインタイトルとサブタイトル両方に「奮闘」が入っていましたので、最終的に、『 新米コンサルタント 奮闘中!! ~中小企業診断士 宮本君の実践記~』となりました。


4.新米コンサルタント 第一章から
店舗コンセプトを考える
 「甘くて」「おいしい」? はじめてのコンサルティング

新米コンサルタント奮闘中の第一章のタイトルです。ここでは、クライアントの洋菓子店の店舗コンセプトの相談に乗ります。出てくるのは、ポジショニング図。自店のポジションと競合店のポジションを図にして比較しています。

この章のポイントは、競合店はどこか、です。競合店との差別化を目指すといっても、競合の範囲を限定ししまっていることがよくあります。場合によっては、自らの主張に合うように、競合を決めることもありますが。

ずいぶん前になりますが、TVドラマで、夕刊紙の編集長が「ライバルは他の夕刊紙ではなく缶コーヒーだ」と叫ぶシーンがありました。つまり、帰りの通勤電車に乗るサラリーマンを顧客と考えると、「夕刊紙を買うか、缶コーヒーを買うか、迷っている」なら、お互いにライバルだ、ということです。

基本ではありますが、競合は、顧客の視点で考えるということでしょうか。


5.新米コンサルタント 第二章から
集客策を提案する
 コンサルタント仲間と共同でコンサルティング

新米コンサルタント奮闘中、第二章のタイトルです。
第二章のクライアントはホテルです。ホテルは、スマイル診断士会のメンバーにも身近な存在で、いいところや要望点など、比較的アイデアは出やすい対象だったと思います。

逆に、身近な存在なので改めてホテル側の視点で考えることが少なかったかと思います。
ホテル側にとっては、客単価や利益の面から、宿泊客に夕食を、できればお酒つきで食べて欲しいはず。でもそんなことを考えて宿泊したことがない、というのが正直なところでした。

じゃあどうすればいいのか、そんなことを考えながら提案しました。

ホテルへの提案については、提案者によって視点が異なっていたのも、特徴でした。本では、このことを、「コンサルタントの異業種交流会」と呼んでいます。

チームコンサルの特徴が現れた部分だったと思います。


6.■新米コンサルタント 第三章から
『商品開発を考える
 主力商品は「コンサルタント」?』

新米コンサルタント奮闘中は、企業内診断士が中心となって企業にインタビューし、提案した内容をまとめた本です。第三章のクライアントはセミナーベンダーです。ちなみに、この企業が、スマイル診断士会としての第一回のインタビュー企業でした。

外部企業が開催しているセミナーに出席した人間は多くとも、主催側の苦労を知っている人間は、我々のメンバーにはあまりいませんでしたが、取りあえず、手順どおりにSWOT分析から入りました。

花形講師を中心として、実績はあるものの、その講師に続く若手の成長と、営業力強化がこの企業の課題でした。

花形講師のノウハウを、他の講師も使える形にどうパッケージ化するか、を中心に提案内容をまとめました。

営業力の強化については、「営業を雇う」、「ブランドを確立する」、「既存の顧客における実績を最大限利用して売り込む」などの案を中心に検討しました。最終的な提案では、同業者との事業協同組合を作って、ブランド化と営業力強化につなげる、としました。

人材育成、販路拡大は、企業、特に中小企業にとっての永遠のテーマだと思います。
適切なアドバイスができる力をつけたいと思います。


7.新米コンサルタント 第四章から
『 間接部門のスピンアウトを考える
  商品には自信アリ。いったい何が足りないのか?』

新米コンサルタント奮闘中は、企業内診断士が中心となって企業にインタビューし、提案した内容をまとめた本です。第四章のクライアントはスーパーマーケットです。

このスーパーマーケットの教育部門が、スピンアウトして他社の教育を受注できるかがテーマとなりました。

本に執筆した内容と、実際にインタビューした企業の状況は多少異なりますが、十分商品になるだけの教育のメニューを持っているものの、それが営業面で成功できるかどうかが、スピンアウトするべきかどうかの分かれ道です。

人材開発部門をスピンアウトさせ、他企業からも教育を受注しよういう動きは多くあります。しかし、なかなか、営業面の問題でうまくいきにくいといわれています。

一方、スーパーマーケットにおいては、販売員に広範な商品知識が必要とされることから、実務上のノウハウについて、競合スーパーとの協同研修がすでに始まっています(残念ながら我々のインタビューした企業ではありませんが)。

本では、結論として、原点にたちもどって、「顧客指向なのか、商品指向なのか」をはっきりさせることを提案しました。つまり、企業の教育ニーズを全面的に引き受けるのか、特徴のある教育システムを広く売るのかということです。


8.新米コンサルタント 第五章 新規事業の開拓
『新規事業を開発する
  ヒントは「企業の強み」と「経営者自身の強み」にアリ』

企業内診断士が中心となって企業にインタビューし、提案した内容をまとめた本、新米コンサルタント奮闘中の第五章です。

今回の対象企業は、江戸川ビジネス。システム設計・開発、ヘルプデスク要因の派遣などをしているIT企業です。設立5年目で、順調に受注量は増加していますが、従業員に対するポスト不足の問題が出始めていました。IT企業なので、技術革新のスピードが速いという環境要因も、要因のひとつとなっていました。

解決のために依頼されたのは、新規事業の立ち上げです。アンゾフの成長ベクトルを使いつつ、新規事業が必要なのか、新規事業を立ち上げるとしたらどの分野なのかを検討しています。

社長の目指す「社員が長年安心して働ける会社」のために、今までの拡大はなく、シナジー効果の期待できる分野を考える必要があります。

結論としては、社長の勤務経験のある、ファッション関係について、IT技術も活用しながら取り組むという提案をしました。

本を読んだだけでは、若干唐突な感じを受けるかも知れませんが、もちろん実際は、SWOT分析始めとして様々な可能性を検討しています(ほんと?)。

いずれにしても、この章で触れているように、ベンチャービジネスや新規事業の立ち上げの成功のカギは、経営者が握っているというのは確かでしょう。




9.新米コンサルタント 第六章 ISOの認証
『ISO9001の認証を支援する
  組織が成長するために必要な「プロセス」』

新米コンサルタント奮闘中の第六章は、ISO9001の認証取得を目指す企業の支援です。ISO認証取得の支援もありますが、その過程で企業の課題を見つけ出し、継続して対象企業にかかわっていく、という内容です。

中小企業診断士の資格についての紹介で、診断士には独占業務がない、ということをお話しました。逆にこのことが、資格の幅の広さに繋がっているともいえます。

例えば、税理士や社労士の人は、まず、自分の独占業務を売り込むことから始めると思います。企業から信頼を得て、やがて経営全般のアドバイスをするようになるかもしれませんが、スタートは、それぞれの専門分野でしょう。

したがって、なかなか新米には、出番が回ってこない、という面があります。中小企業診断士の場合は、ここで紹介したISO認証取得や公的融資の申請支援などの面から、経営支援にかかわることができます。

情報システムに強い診断士と人材育成に強い診断士がタッグを組んで経営支援することもできます。税理士では、なかなかこういうことはないのではないか、と思います。


10.新米コンサルタント 第七章 組織作り
『組織づくりを考える
  「連携」はメンバーが幸せになる組織のカタチ?』

企業内診断士が中心となって企業にインタビューし、提案した内容をまとめた本、新米コンサルタント奮闘中の第七章です。

ここで登場するのは、ピアノ指導者協会。今までのような企業ではありません。実際には、この協会がスマイル診断士会の第2回インタビュー先でした。

本にも、書きましたが、インタビューした結果は、財務的にも、組織的にも問題がなく、まさに順風満帆といった状況でした。しかも、目標は協会会員の幸福とのこと。正直、何を提案すればいいのか、といった感じでした。

とはいえ、提案テーマは抽象的では意味がないので、協会会員の拡大と会員の収入増加に焦点を置きました。

最終的には、協会のブランドを高めること、会員拡大のために協同組合を設立すること、協同組合連合会をつくり協同組合の運営をアドバイスすること、などを提案内容としました。

主人公の「宮本君」には、コースウェアの重要性を発見してもらいました。コースウェアを知らない診断士はいないかもしれませんが、セミナーなどを考える上でも重要なキーワードだと考えて、少し重点を置いています。

なお、この章は実名記載をさせていただいています。


11.新米コンサルタント 第八章から 資金繰り
『資金繰りを考える
  「勘定あって銭足らず?」困惑の資金繰り指南』

企業内診断士が中心となって企業にインタビューし、提案した内容をまとめた本、新米コンサルタント奮闘中の第八章のテーマは資金繰りです。

対象企業は、業績好調のソフトウェアハウス。業務は拡大し、取引先も優良企業であるにもかかわらず資金繰りは悪化の一途、という状況です。

ソフトウェアハウスなど、マンパワーで稼いでいる企業の最大の原価は人件費です。人を雇えば、人件費は当然待ったなしで支払う必要があります。一方、その人の成果が上がってくるまでには、タイムラグがあります。さらに、プログラムができて納品しても、取引先企業から、代金が入金されるまでにはさらに時間がかかります。

この間をつなぐだけの運転資金が必要となり、業務を拡大している企業においてはさらにこれが顕著です。

本での提案は、手形取引の減少している上に手形割引が難しくなっている現状を踏まえ、債権の流動化を提案する、という結論になりました。

診断士とはいえ、財務関係については、得意とする人と、そうでない人(私も?)がいるのは、受験生と一緒です。細かい手続きはともかく、企業を取り巻くお金のことについて、基本的なことを知っておくのは、最低限必要なことだと思います(これは自分にいっています)。


12.新米コンサルタント 第九章から 人材開発

『後継者育成を考える
  「同志を探せ!」ちょっと難しい人材開発』

企業内診断士が中心となって企業にインタビューし、提案した内容をまとめた本、新米コンサルタント奮闘中の第九章のテーマは後継者の育成です。

相談相手は、電気部品メーカーの二代目社長を約束された専務取締役で、かつ「宮本君」の友人です。

「自分が経営するときに、右腕として働いてくれる人材を育成したい」というのが依頼内容です。

特に日本企業において、リーダーそして経営者となりうる人材育成は大きなテーマであり、課題です。経営者育成が必要な理由は、日本の企業においては、経営者を経営者として雇うのでなく、従業員から経営者を抜擢することが多いことがあげられるでしょう。

ところが、従業員の時代に経営の勉強をすることはほとんどありません。実際、一般社員にとって、自社の強み弱みを分析し、経営戦略を立案する機会はほとんどないでしょう。

練習なしに、本番に突入するのですから、難しいのは当然です。

本においての提案事項として、経営塾の設立としました。

・経営塾を立ち上げ、ともに勉強しつつ、次期経営者の選抜の場とする
・経営塾へは自発的な参加とし、経営塾での個人の評価は、公平かつ公開とする

これにより、経営の勉強をしつつ、同時に塾の場で、経営者としての適性を判断することを目指す、としました。


13.新米コンサルタント エピローグから どんな本にするか
企業内診断士が中心となって企業にインタビューし、提案した内容をまとめた本、新米コンサルタント奮闘中のエピローグです。

どんな本にするかについて、メンバーで討論を重ねてきた内容をまとめてあります。新米コンサルタントを出版していただいた「同友館」の方も、エピローグにご登場いただいています。

この本が目指したもの、いいたかったことは、ここにまとまっています。その「思い」は、ここを読んでいただいただけでもわかっていただけるのではないでしょうか。
(思いだけでなく、是非、内容も読んでいただきたいですが)

劇中劇のように、本の中にどんな本にしたいかを堂々と書いているのも、この手の本としては、あまりない試みだと思います。




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